DataSpider Studio のレスポンスに時間がかかる事象は、DataSpiderServer との通信回線や、通信設定など複数の要因で発生します。
詳細は以下をご参照ください。
目次
また、本問い合わせと関連している情報を参照したい場合には「参考情報」をご確認ください。
※以下、「サーバ」は、DataSpiderServer をインストールしているサーバ、「クライアント」は、DataSpider Studio をインストールしているクライアントを指します。
1. DataSpider Studio の通信設定
以下の設定ファイルの設定キーが、「#」でコメントアウトされておらず値が設定されているかご確認ください。
- 設定ファイル
$DATASPIDER_HOME/client/conf/system.properties
- 設定キー
java.rmi.server.hostname
ds.rmi.port
「#」でコメントアウトされている場合には、以下の対処方法についてご対応ください。
対処方法:
「java.rmi.server.hostname」には正しいホスト名を、「ds.rmi.port」には、「サーバ」から「クライアント」まで通信可能なポートを指定してください。
設定方法は、以下FAQ をご参照ください。
【DataSpider Servista】 DataSpider Studioを新しくインストールした端末で発生する事象について教えてください
2. 「サーバ」、「クライアント」間の疎通確認
DataSpiderServer をインストールしているサーバ上で、以下のコマンドを実行し、通信可能かご確認ください。
telnet <1. で確認した java.rmi.server.hostname の値> <1. で確認した ds.rmi.port の値>
正常に通信できない場合、Connection refused などの通信エラーが発生します。正常に通信できる場合は、画面には何も表示されません。
この場合、Ctrl + ] 押下にて telnet を終了してください。
エラーが発生する場合は、以下の対処方法についてご対応ください。
対処方法:
1. で指定した「java.rmi.server.hostname」、「ds.rmi.port」で「サーバ」から「クライアント」まで通信可能なように、通信環境の変更をお願いします。
3. リポジトリ DB の使用と通信環境
リポジトリ DB を使用しているか、また、使用している場合には、DataSpiderServer と同一のサーバにインストールされているか、別のセグメントやクラウド上など、通信に影響が出るような場所にインストールされているかご確認ください。
過去事例では、以下のような場合にレスポンスが低下する問題が発生しました。
- 「サーバ」とリポジトリ DB のサーバが別セグメントにある
- 「サーバ」とリポジトリ DB のサーバ間の通信経路が VPN を経由している
対処方法:
DataSpiderServer と同一サーバか、同一セグメントにインストールされたデータベースを、リポジトリ DB として使用してください。
設定の移行に関しては、サーバ移行機能をお使いください。サーバ移行機能の詳細は以下よりご確認ください。
4. 「サーバ」「クライアント」間の通信環境
「サーバ」、「クライアント」間の通信に関して、帯域、速度に制限があるか、ご確認ください。
過去事例では、以下のような場合にレスポンスが低下する問題が発生しました。
- 「サーバ」「クライアント」が別セグメントにある
- 「サーバ」「クライアント」間の通信経路が VPN を経由している
- 「サーバ」が関東、「クライアント」が関西など、物理的に離れている
対処方法:
以下のいずれかの対応をご検討ください。
- 「サーバ」と同一セグメントの端末に DataSpider Studio をインストールしてリモートデスクトップでその端末にログオンして、DataSpider Studio を使用する
- Data Spider Studio for Web を使用する
DataSpider Studio でマイプロジェクト、デザイナを展開する際には、ログインして初回に展開する場合だけ、DataSpiderServer から疎通確認(CALLBACK)を受信しています。
DataSpider studio は、確認するポイントの 1. にある設定ファイルで指定しているホスト名、ボートで、この疎通確認を待機しており、受信するまで次の処理(画面表示)を進めません。
このため、レスポンスが低下したように見えます。上記の状況になっていないか切り分けるために、以下の確認が必要になります。
1. DataSpider Studio を使用している環境の確認
2. 「サーバ」、「クライアント」間の疎通確認
また、リポジトリ DB を使用している場合、DataSpider Studio で表示する各種の設定情報を取得するために、DataSpiderServer からリポジトリ DB に問い合わせが発生します。
このため、リポジトリ DB からの情報取得に時間がかかる場合には、全体的にレスポンスが低下します。上記を切り分けるために、以下の確認が必要です。
3. リポジトリ DB の使用と通信環境
DataSpiderServer とリポジトリ DB の通信に問題が無い場合や、リポジトリ DB を使用していない場合でも、DataSpiderServer とDataSpider Studio 間でやりとりに時間がかかる場合には、表示のために必要な情報の取得に時間がかかるため、全体的にレスポンスが低下します。このため、以下の確認が必要となります。
4. 「サーバ」「クライアント」間の通信環境
なお、DataSpiderServer、DataSpider Studio 間で使用している通信(RMI 通信)は、他の通信(FTPなど)に比較して、通信回数が多いため、帯域や物理的距離の影響を大きく受ける傾向にあります。
このため、他の処理でレスポンスが遅くみえない場合でも、まず、原因の切り分けを兼ねて、リモートデスクトップ、または、DataSpider Studio for Web をお試しいただくよう、ご検討ください。
「確認ポイントと対処方法」に記載した内容をすべて実行しても問題が解消しない場合、何らかのエラーが発生して、処理が正常に終了していない可能性があります。
状況を確認するために、以下の情報をご確認の上で、サポートセンターまでお問い合わせをお願いします。
(1) 事象発生のきっかけ
DataSpider Studio をインストールした直後から事象が発生しているか、それまでレスポンスに問題がなかった環境で、突然レスポンスが低下したのかご確認ください。
また、突然レスポンスが低下した場合には、低下を確認された日時とその前後で変更された設定や実施された作業についてもご確認をお願いします。
(2) 具体的な状況
レスポンスの低下に関して、以下の情報をご確認ください。
- 表示している画面または機能
- 表示が完了するまでの秒数
- 特徴(一部のアイコンだけ早く表示される、ロードのまま止まるなど)
(3) 操作された時間帯とログファイル
レスポンスの低下を確認された時間帯と、その時間帯に更新されていたログファイルをご送付ください。必要なログファイルは以下となります。
$DATASPIDER_HOME/server/logs/server.log
$DATASPIDER_HOME/server/logs/server.error.log
$DATASPIDER_HOME/server/logs/${実行日付}/exec.log
$DATASPIDER_HOME/client/logs/client.log
$DATASPIDER_HOME/client/logs/client.error.log
$DATASPIDER_HOME/client/logs/studio.log
(4) 通信の設定ファイル
ログファイルを確認する際の参考とするために、現在の設定ファイルをご送付ください。
$DATASPIDER_HOME/client/conf/system.properties
参考情報
- DataSpider Studio の通信設定に問題がある場合の対処方法
【DataSpider Servista】 DataSpider Studioを新しくインストールした端末で発生する事象について教えてください