まず、前提として、Web サービスアダプタの動作の概要についてご説明します。
- WSDL の読み取り
グローバルリソースで指定した WSDL から、接続先やポート、オペレーションの情報を読み取ります。
- Web サーバへの接続
WSDL に記載されている情報を元に接続先の Web サーバに接続します。
- 処理の実行
WSDL に記載されている情報を元にリクエストを送信し、レスポンスを受信します。このため、Web サービスアダプタで発生しうる問題は、大きく分けて以下の 3 つとなります。
(1) WSDL が読み取れない
(2) WSDL の情報を元に接続できない
(3) WSDL の情報を元に処理を実行しても想定した結果にならない
■切り分ける方法
スクリプト実行時のログを確認し、エラーが発生している場合は、その内容を元に切り分けを進めてください。
スクリプト実行時のログは以下に出力されます。また、マイログからも確認できます。 $DATASPIDER_HOME/server/logs//execution/.xml
発生するエラーについて、主なものはヘルプの「主な例外」に記載しています。
(「参考情報」にもリンクを載せています)
グローバルリソースで指定している WSDL を確認して、接続先やオペレーションが適切なものか確認してください。
Web サービスアダプタは SOAP 1.1、WS-I Basic Profile 1.0 に準拠しています。上記で対応していない要素が WSDL に含まれている場合、エラーが発生します。
一例として、 要素に、 が含まれている場合、上記は WS-I Basic Profile 1.0 に準拠していないため、エラーになります。
DataSpider Servista では、使用する HTTP、HTTPS 通信について、プロキシを使用するように設定できます。上記設定を指定している場合には、Web サービスアダプタの通信も、プロキシを使用します。接続できない場合は、プロキシの設定が適切か確認してください。
プロキシ設定についてはヘルプの「プロパティリファレンス」から参照できます。
(「参考情報」にもリンクを載せています)
設定がすべて正しいはずなのにもかかわらず、エラーが発生する場合には、Web サービスアダプタにおける詳細な通信内容を確認する必要があります。
httpclient のログ機能を使用することで、通信内容を確認することができます。詳細は「参考情報」をご参照ください。
■お問い合わせの前に
問題の切り分けが難しい場合には、サポートセンターにお問い合わせください。の際には、以下の情報をとりまとめの上で、サポートサイトに記載してください。
より早急に調査、対応を進めることができます。
- 事象の発生条件
- 再現確認の結果
- 実行時のログファイル
- WSDLファイル
- 環境におけるプロキシサーバの有無と DataSpider Servista のプロキシ設定の有無
また、運用への影響が大きく、回避策の確認が必要な場合には、以下のように案件の背景に関する情報も記載してください。
- 業務への影響
- 確認済みの回避策
- Web サービス実行
参考資料
Web アダプタ、Web サービスアダプタ、REST アダプタで、Webサーバと通信している内容の詳細を確認したい場合は、FAQ No.21135をご参照ください。