HULFT Scriptトリガーは、HULFTのファイル転送を検知して、転送履歴が条件に一致した場合にスクリプトを実行するトリガー機能です 。
■イベント発火イメージ
実際にHULFT Scriptトリガーを使用して、HULFTのファイル転送とDataSpiderのスクリプト実行を連携させる例をご紹介します。
例:Windows版HULFTで特定のファイルIDの集信が正常終了した場合に、DataSpiderのスクリプトを実行する。
■前提となる環境
- DataSpiderとHULFTは同一OS上に導入されている必要があります。
- HULFTの管理画面から[HULFT ScriptポートNo.]を設定したい場合、HULFTには、HULFT Scriptオプションが必要です。
※HULFTに、HULFT Script オプションがない場合、管理画面から[HULFT ScriptポートNo.]は設定不可ですが、システム動作環境設定ファイル(hulenv.conf/hulenv.cnf)を直接編集することで設定できます。
※ご利用にあたってHULFT Scriptオプションのライセンスの有無は影響有りません。
HULFT ScriptトリガーはHULFT 側でHULFT Script オプションのライセンスを購入していない場合でも使用可能な機能となります。
■設定方法
1.HULFT側の設定
HULFT管理画面の[システム動作環境設定]-[その他]-[HULFT ScriptポートNo.]に、DataSpiderのポート番号を指定します。
DataSpider導入時のデフォルト設定では7700です。
設定を保存した後、プロセスコントローラよりHULFTのサービスを再起動してください。
2.DataSpiderのスクリプト作成
事前に、DataSpiderで処理するスクリプトを作成しておきます。
今回はサンプルとして、HULFTで集信したファイルをコピーする処理を作成します。
プロジェクトを保存した後、トリガーから呼び出せる状態にするため、デザイナの[ファイル]-[プロジェクトをサービスとして登録]からサービス登録を行ってください。
3.DataSpiderのグローバルリソース設定
DataSpider Studioの[コントロールパネル]-[グローバルリソース]から、[新しいグローバルリソースの作成]をダブルクリックします。
[リソースの種類の選択]画面にて、[HULFT]タブ内のHULFT8アイコンをダブルクリックします。
[接続設定の編集]画面にて、HULFTのインストール先ディレクトリとHULPATHディレクトリを設定します。[接続名]には任意の名称を設定します。[OK]をクリックして保存します。
設定後、DataSpider Studioの[コントロールパネル]-[DataSpiderServerの設定]-[その他]タブより、DataSpiderServerを再起動してください。
再起動後は、[Studio]メニューより、[サーバへの再接続]を行うことで、DataSpider Studioを引き続き利用することが可能になります。
4.DataSpiderのトリガー設定
DataSpider Studioの[マイトリガー]から[マイ トリガーのタスク]-[新しいHULFT Scriptトリガーを作成する]をクリックします。
[HULFT Scriptトリガーの設定]画面にて、トリガー発火の条件設定を行います。
- トリガー名:任意の名称を設定します
- HULFT環境設定:さきほど作成したグローバルリソースを選択します
- 監視対象:今回は集信後の実行を行うため「集信のみ」を選択します
- 条件範囲:今回は「特定ファイルIDで正常終了した場合」を条件とするため「すべての条件に一致」を選択します
- 条件設定:[追加]ボタンで条件を追加して設定します。監視したいファイルIDと、HULFTで正常終了を表す完了コード「000000」を条件に設定します。
設定したら、[次へ]をクリックしてください。
[実行内容の設定]画面にて、所有者、実行ユーザの設定を行い、「2」のステップであらかじめ作成しサービス登録しておいた、起動させたいサービスとスクリプトを選択します。[次へ]をクリックします。
必要に応じて、[実行オプションの設定]画面でオプションを設定します。今回はデフォルト設定のままとします。[完了]ボタンをクリックして、トリガーを有効な状態で保存します。
以上の設定で、HULFTの特定ファイルIDが正常に集信した後にスクリプトを実行するようにトリガーを設定することができます。
仕様制限や注意事項等、HULFT Scriptトリガーの詳細につきましては、下記URLのヘルプもご参照ください。