【目次】
フォルダイベントとは、HULFT-WebFileTransferのファイルシステム上に存在するフォルダへのファイルのアップロード/ダウンロード、または時刻指定により、HULFT-WebFileTransferへ指定するイベント(ジョブ)を実行させる処理のことです。
ユーザはフォルダイベントを設定することにより、運用の自動化が図れます。
フォルダイベントでは、以下のタイミングでイベント(ジョブ)を実行することが出来ます。
アクション |
説明 |
アップロード |
転送前 |
アップロード前にイベントを実行 |
転送正常時 |
アップロードの正常終了後にイベントを実行 |
転送エラー時 |
アップロードのエラー終了後にイベントを実行 |
ダウンロード |
転送前 |
ダウンロード前にイベントを実行 |
転送正常時 |
ダウンロードの正常終了後にイベントを実行 |
転送エラー時 |
ダウンロードのエラー終了後にイベントを実行 |
スケジュール |
指定した日時が経過した後にイベントを実行 |
フォルダイベントでは、いくつかの処理をイベントとして起動することができます。
フォルダイベントで実行可能なイベントの種類は以下のとおりです。
イベント名 |
イベント内容 |
HULFT連携 |
HULFT-WebFileTransfer と同一マシンにあるHULFT と別マシンにあるHULFT との間で配信または集信を行うことができます。 |
アプリ連携 |
HULFT-WebFileTransfer と同一マシンにあるアプリケーションを実行することができます。 |
メール連携 |
指定したユーザにメールを通知することができます。 |
フォルダ移動 |
HULFT-WebFileTransfer 上で任意のフォルダに格納されているファイルを別のフォルダに移動することができます。 |
HULFT連携では、以下のことが出来ます。
・HULFTの配信要求
・HULFTの送信要求
・HULFTの履歴参照
上記を前述のイベント実行タイミングと組み合わせて使うことで、さまざまな形でHULFTのファイル転送処理と連携をとることが可能です。
<HULFT連携の活用事例>
管理者から運用者に対してファイルを送信したい。
管理者側の端末にはファイル転送ツールとしてHULFTが導入されており、他の業務のファイル転送にはHULFTを用いているので、HULFTにてファイル転送の管理をしたいが、HULFTでは送信元、送信先双方にHULFTを導入する必要がある。
運用者が多く、全ての運用者端末にHULFTを導入するのは費用、導入作業工数、運用者の技術レベルから現実的ではない。
「ダウンロード転送前」に動作するHULFT連携のフォルダイベントを活用することで以下のようなフローで、運用者側がHULFTの処理を意識せずにファイルダウンロードを行うことが出来ます。
料金体系として、製品本体分のライセンスと、クライアント端末分のユーザが登録できる接続ライセンスをそれぞれ/ご購入いただく必要はありますが、クライアント数が20であれば接続ライセンスは「\100.000」と、HULFTをクライアント数分ご購入いただくよりも費用を抑えることが可能です。
HULFT-WebFileTransferではWEBブラウザでHULFT-WebFileTransferが稼動しているサーバにアクセスし、ファイルをダウンロードすることが可能なため、クライアント端末にアプリケーションを導入する必要がありません。
前述の記載のとおり、WEBブラウザの操作でファイルをダウンロードできるため、運用者に技術的なスキルが必要ありません。
アプリ連携では、HULFT-WebFileTransfer以外のプログラム(batやsh等、コマンド形式で実行可能なもの)を実行することが出来ます。
実行時には、アップロード、ダウンロード対象のファイルをプログラムに引き渡すことも可能なため、前述のイベント実行タイミングと組み合わせて使うことで、さまざまな形で外部プログラム処理と連携をとることが可能です。
<アプリ連携の活用事例>
複数の支店からファイルを受信して管理サーバ上に格納する。
各支店で作成されるファイルはフォーマットに相違があるため、転送されたファイルをクレンジングして管理サーバ上に格納したい。
各支店からファイルが送信されるタイミングはバラバラ。
ファイルが送信される都度、管理者側でファイルをクレンジングするアプリケーション起動を行っており、管理工数が増大している。
「アップロード転送正常時」に動作するアプリ連携のフォルダイベントを活用することで以下のようなフローで、管理者が都度データクレンジング処理を起動せずにクレンジングされたファイルを格納することが出来ます。
データがアップロードされたタイミングでデータのクレンジングからファイルの配置まで全て自動化できるため、管理工数がゼロになります。
メール連携では、任意の宛先、CC、BCC、本文を指定してメールを送信することができます。
また、メールの件名、本文には置換文字が設定でき、アップロード、ダウンロードの成否やファイル名、操作ユーザ名などを自動的にセットすることが出来ます。
前述のイベント実行タイミングと組み合わせて使うことで、さまざまな形でメール送信を行うことが可能です。
<メール連携の活用事例>
複数の運用者から管理サーバにファイルが転送される。
運用者はファイル転送の成否を確認し、失敗していた場合は管理者にメールで連絡する。
連絡を受けた管理者は誰のファイル転送でエラーが発生しているか、転送した時間はいつか、といった情報を収集し、エラー原因の調査を行う。
運用者側にファイル転送の成否確認、メール送信の工数がかかる。
管理者は都度必要な情報を運用者より聴取しなければならない。
「アップロード転送異常時」に動作するメール連携のフォルダイベントを活用することで以下のようなフローで、調査に必要な情報が全て含まれたメールを受信することが出来ます。
アップロードが異常終了した場合にのみ、自動で生成されたメールを送信できるため、エラー検知からメール送信までの管理工数がゼロになります。
HULFT-WebFileTransferでは、アップロード、ダウンロードされたファイルを独自のファイルシステム上に格納して管理を行います。
フォルダ移動では、ユーザがアップロード、ダウンロードを実施した後、対処となったファイルをHULFT-WebFileTransferのファイルシステム上の任意のフォルダに移動させることが出来ます。
前述のイベント実行タイミングと組み合わせて使うことで、さまざまな形でフォルダ移動を行うことが可能です。
<フォルダ移動の活用事例>
顧客の希望タイミングで顧客へファイル転送を行う。
ファイル転送後は2重転送が起きないよう、顧客からは見えなくするが、顧客よりファイル再送希望があった場合のために、バックアップをとる必要がある。
顧客から見えない場所にバックアップするシステムを構築する必要がある。
「ダウンロード転送正常時」に動作するフォルダ移動のフォルダイベントを活用することで以下のようなフローで、自動で顧客から参照できないフォルダに退避することが出来ます。
設定ひとつでシステムを構築できる。
フォルダイベントで設定できるイベントは、これまでご紹介したような1つずつではなく、複数組み合わせて設定することも可能です。
これまでは個別機能ごとの活用事例をご案内いたしましたが、もっと複雑なお客様の運用課題をHULFT-WebFileTransferにて解決した事例を以下のページでご紹介しております。お客様の課題解決のご参考になれば幸いです。
■SaaSとのデータ連携基盤をHULFT-WebFileTransferで構築。社内システムを支える既存HULFTの活用によりデータ運用の効率化と業務効率の向上を実現
■BPO事業のデータ送受信基盤にHULFT-WebFileTransferを採用。セキュアでシンプルなデータ授受の仕組みにより情報漏えいリスクを低減し、顧客への提案の幅が拡大
■セキュアなデータ伝送システムをHULFT-WebFTで実現 LGWANの基準をクリアしたWebベースの仕組みにより自治体業務データの安全かつ効率的な受け渡しが可能に