- 発生事象
配信側がMainframe版以外であり、かつ配信側がHULFT Ver.8以上、集信側がHULFT for Mainframe Ver.7.3.1未満の転送では、以下のいずれかの事象が発生する場合があります。
- 配信側のHULFTにおいて、メモリアクセス例外が発生し、転送が失敗する。
- 配信側のHULFTにおいて、タイムアウト時間経過後にメモリアクセス例外が発生し、転送が失敗する。
- 配信側のHULFTにおいて、HULFTからの接続として認識できずに不正な電文として処理され転送が失敗する。
配信側がHULFT Ver.8以上、集信側がHULFT for Mainframe Ver.7.3.1未満で、HULFT-HUB Ver.3.5.0以上を経由する転送では、以下のいずれかの事象が発生する場合があります。
- HULFT-HUBにおいて、メモリアクセス例外が発生し、転送が失敗する。
- HULFT-HUBにおいて、タイムアウト時間経過後にメモリアクセス例外が発生し、転送が失敗する。
- HULFT-HUBにおいて、集信側HULFTからの接続として認識できずに不正な電文として処理され転送が失敗する。
※メモリアクセス例外により、HULFT-HUB Serverが異常終了する場合もあります。
- 発生原因
本事象は、HULFT8で追加された電文内容に対し、HULFT for Mainframe側が解釈を正確に行うことが出来ず、メモリ操作を誤ることが原因で発生します。
HULFT8から追加された動作として、相手側HULFTに対し初回の通信で「バージョン確認のための電文」を送信し、相手側がHULFT8かそれ以下のバージョンかの確認を行います。
HULFT for MainframeがHULFT8から送信された「バージョン確認のための電文」に返答するロジックにおいて、メモリの参照範囲の誤りを起因として不正な電文を送信する場合があります。
不正な電文の内容はHULFT for Mainframe側のメモリ内容に依存するため、「1.発生事象」に記載した事象のどれかが発生する場合があります。
なお、HULFT8のMainframe版では本障害は発生しません。
- 障害発生件数
HULFT8リリース(2014/12/08)以降、当該事象のお問合せ件数は2件です。
- 発生条件
HULFT同士で転送する場合とHULFT-HUB経由で転送する場合で発生条件が異なります。それぞれの条件をすべて満して、かつ「5.対象製品・バージョン」に記載されているHULFTへ転送すると発生する場合があります。
◆HULFT同士で転送する場合 (下記3点を満たすと発生)
- 配信側がHULFT8である。
- 配信側はHULFT8 for MSP / HULFT8 for XSP / HULFT8 for zOSでない。
- 配信側HULFTで設定する、「5.対象製品・バージョン」に含まれるHULFTの「詳細ホスト情報」の「HULFT7通信モード」が“無効”。
◆HULFT-HUB経由で転送する場合 (下記3点を満たすと発生)
- 配信側がHULFT8である。
- HULFT-HUB Serverのバージョンが以下のいずれかであり、配信側HULFT8の転送がHULFT-HUBを経由する場合。
HULFT-HUB Server for UNIX Ver.3.5.0以上
HULFT-HUB Server for Linux Ver.3.5.0以上
- 配信側HULFTで設定する、「5.対象製品・バージョン」に含まれるHULFTの「詳細ホスト情報」の「HULFT7通信モード」が“無効”。
- 対象製品・バージョン
HULFT7 for MSP Ver.7.0.1~Ver.7.3.0B
HULFT7 for XSP Ver.7.0.1~Ver.7.3.0B
HULFT7 for zOS Ver.7.0.0~Ver.7.3.0B
HULFT for Mainframe MSP Ver.6.0.1~Ver.6.3.4
HULFT for Mainframe XSP Ver.6.0.2~Ver.6.3.4
HULFT for Mainframe OS390 Ver.6.0.0~Ver.6.3.4
HULFT for Mainframe VOS Ver.6.0.1~Ver.6.3.3B
HULFT for Mainframe OS390-E Ver.6.0.3~Ver.6.3.4
HULFT-SAN for Mainframe MSP Ver.6.0.5~Ver.6.3.4
HULFT-SAN for Mainframe XSP Ver.6.0.5~Ver.6.3.4
HULFT-SAN for Mainframe OS390 Ver.6.0.5~Ver.6.3.4
HULFT-SAN for Mainframe VOS Ver.6.0.5~Ver.6.3.3B
- 本不具合の対応について
HULFT8側の管理情報で設定する、通信相手の「詳細ホスト情報」で、「HULFT7通信モード」の設定を“有効”に設定してください。
発生原因で記載した初回の「バージョン確認のための電文」を送出する動作を回避できるため、本障害は発生しません。
なお、HULFT7以下とHULFT8との通信において、「HULFT7通信モード」の“有効”、“無効”、の設定違いによる機能的な制限および非互換はありません。
また、HULFT for Mainframe側(集信側)の対応として、以下のバージョンで本不具合のコード修正を実施しております。万が一HULFT8側の設定変更が困難な場合は、HULFT for Mainframe側のリビジョンアップ、バージョンアップをご検討願います。
HULFT8 for MSP Ver.8.2.0以上
HULFT8 for XSP Ver.8.2.0以上
HULFT8 for zOS Ver.8.1.0以上
HULFT7 for MSP Ver.7.3.1A以上
HULFT7 for XSP Ver.7.3.1A以上
HULFT7 for zOS Ver.7.3.1A以上
※ Ver.7.3.1にて当該問題が修正しましたが、本件とは別の問題で緊急修正が行っているため、Ver.7.3.1A以上へのリビジョンアップ、バージョンアップを推奨しております。修正の詳細はリリース文書をご参照ください。
製品リリース文書、最新のマニュアルや製品モジュールを入手する場合は、弊社技術サポートサービス専用サイトおよびダウンロードサイト(myHULFT)よりダウンロードをお願いいたします。
※各種ダウンロードは、サポート契約の締結が必要となります。
上記内容については、HULFT.comの【重要なお知らせ】でも告知を行っております。
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(2018/7/19現在)